2011年秋(10月)涸沢(上高地)写真撮影の記録

北アルプス 涸沢・上高地-紅葉撮影記録
【目的】 日本一美しいと思われる涸沢の紅葉の撮影 
【同行】 2名
標高2300m、上高地から約15km、標高差800mなので、荷物をできるだけ軽くするよう努めた。
【カメラ】 α900(フルサイズ) 
【レンズ】 TAMRON 28-75mm(f:2.8)、SIGMA 15mm FISHEYE、Distagon T* 24mm F2、MINOLTA 17-35mm(f:2.8-4)、 SONY 70-300mm G
【三脚】 1kg
合計約4.5kg
【テント】 mont-bell ステラリッジ テント3型 (2.44kg)
【シュラフ】 スパイラル バロウバッグ#3 (1.04kg【使用可能限界温度】-10℃ )
【マット】 0.3kg×2
【ガスバーナー】 SOTO SOD-300 (74g) ガス1個 食器もアルミの小さく軽量なもの。
服も最小限・軽量化したが、粗末な食糧も合わせて私の分は約13kgとなりやや重くなってしまった。

上高地バスターミナル→徳沢
     
10月7日 
午前1時過ぎ 沢渡市営第2駐車場到着
1日目は徳沢か横尾でテン泊のつもりなので、ぐっすり寝ようと就寝。

5時半頃 車が揺れ、ドスンという音で目が覚める。外を見ると隣の車のドアがぶつかっている!窓から顔を出すと「すいません、風で」と謝るので「まぁいいか」と再び眠りに。しばらくするとまたドスーン!と。またもや同じ人がぶつけている。これには少々怒り、外に出ると、30前後の女性が「すいません風が強くて」と。「おいおい謝れば済む訳じゃないよ」と返す。車にキズが付いてないか確かめたがほぼなさそうなので、「気をつけてよ」で、まだ眠いのでうとうと。

前日松本市内のコンビニで買ったパンと牛乳で朝食。
11時過ぎのバスで上高地へ。
あいにく曇りで、大正池から歩こうと思ったが、撮影には向かないので、バスターミナルまで乗車。

梓川右岸コースを歩く。初めは曇っていたが徐々に晴れてきた。
明神で小休止。徳沢まで梓川沿いにほぼ平地なので気持ちよく歩けた。
徳沢園の受付で料金(1人・\500)を払ってテントを張り、すぐに市営徳沢ロッジのお風呂へ(\400)。
5時半くらいに徳沢園に夕食を食べに出かけたがすでに売り切れ。パン等で簡単に済ます。
早めに就寝したが、この夜はかなり冷え込んだ。翌日聞いた話だが、この夜は涸沢カールでは、雪も降りメチャ寒かったということだ。
涸沢
TAMRON 28-75mm (f:2.8) 28mm
涸沢
TAMRON 28-75mm (f:2.8) 28mm
涸沢
TAMRON 28-75mm (f:2.8) 28mm
涸沢
TAMRON 28-75mm (f:2.8) 28mm

徳沢→横尾
     
10月8日 
6時頃か、外で「わー綺麗!」の声で起こされる。
山に朝の光が当たり、都会では見られない景色が。天気が良く赤くはなっていなかったが、それなりに良いか。
まもなくすると、連休初日で朝一番のバスで来た人々が、徳沢キャンプ場の前を歩いていく。その人数の多さには驚く。朝急いで駅へ行く人々の群れのようだ。本当に多い!!
朝食をとり、8時40分頃徳沢出発。梓川添いの道はまだほとんど平地なので、ルンルン。
10時前に横尾到着。ここから先はトイレがないので、トイレに行くと、写真のとおり。女性用トイレは1時間近く待たねばならなかった。

涸沢
TAMRON 28-75mm (f:2.8) 45mm
涸沢
TAMRON 28-75mm (f:2.8) 28mm

横尾→涸沢(1日目)
     
長いトイレ休憩が終わり、10時30分過ぎに出発。
ここから本格的に登りになる。
徐々に登りがきつくなり、1時間も進むとかなりキツイ。もう何度も休憩しないと進まない。抜かれるのは多く抜くのはほとんどいない(ほんの数人)。体力の無さを実感する。平地では何でもなかったリュックの重さが登りでは相当堪える。またこの日は連休初日で滅茶苦茶混んでいたので、マイペースで進むことが出来ない。いたる所で渋滞発生。すれ違い出来ないところでは多くはない下りの人と交互に進むので待たなければならないのだ。最後の高さ100m位がなかなか進めない。しょっちゅう休憩だ。ようやく午後2時頃に到着。
ついに涸沢カールに、がそこには、紅葉が無い!!!なっなんだこれは!
太陽はすでに落ち、陽光が射していないので、こんな色なのか、明日になれば多少ともマシになり、何とかなるかも、などと自分に言い聞かせる。

気を取り直してすぐにテントの受付へ。テントはもう張るところがないくらいに一杯だ。受付の人にヒュッテ泊の状況を訪ねると、今日は滅茶苦茶混んでいて、1枚の布団に3人寝ることになるので、横になれないから辞めた方がいい、絶対テントの方がいい、と言われる。とりあえず1泊だけ申し込む。
テントを張れる場所を探しながら進むといつしか涸沢ヒュッテから遠ざかり涸沢小屋の近くまで来てしまった。しかも相当の傾斜だ。石がゴロゴロ。だれもテントを張ったことがないところなので、全く整地されていない。石有り、穴有り、傾斜有りだ。その中でもましなところにテントを張る。中にはいるといつの間にかテントの下の方へ行ってしまう。こんなんで寝られるのだろうか?
とはいえ、不思議なもので、微妙にバランスをとってなんとか寝ることが出来た(熟睡は無理だが)。

夜も晴れていて、満月ではないが、とても明るい。色とりどりのテントがたくさんあって綺麗だ。雪渓が月光に照らされ、ひんやりした空気につつまれとても気持ちがいい。大自然のすばらしさを感じる。やはり山はいい!

涸沢
TAMRON 28-75mm (f:2.8) 50mm
涸沢
TAMRON 28-75mm (f:2.8) 28mm
f:8 S:53

涸沢(2日目)
     

10月9日
前日と比べて夜は寒く感じなかった。ゴアテックスのレインウェアを着て寝たせいか。
朝6時過ぎ「モルゲンロート」を撮ろうという人でそこらじゅうカメラを構えている。涸沢ヒュッテのテラスは超混雑。テント脇からの撮影。
まだ「紅葉」のカール下までは陽光が射していないので早めの朝食の準備と食事。熱いコーヒーを2杯。スープとカロリーメイト他。
ここで重大なミスを犯してしまった。朝だったので、カメラをテント内で放置。夜はバッグの中か衣類等でくるんでおく。
8時頃から撮影のはずが、カメラエラー!
ヤバイ、結露だ!!
カメラを陽の当たるところにおきつつα200で撮影。クリーニング等いろいろ試すが復活しない。ようやく9時過ぎに復活。その間レンズを取り替えたりいろいろやったので、ゴミが入ってしまった(帰宅後判明)。

ごらんのように今年の紅葉は近年まれにみる最悪状況で意気消沈。
天気は最高で10/5から見頃、連休は最高のはずだったが、自然相手ではそううまくはいかない。1年に一度しかないチャンスだが。クソッ!

涸沢
Distagon T* 24mm F2
涸沢
Distagon T* 24mm F2

涸沢
SIGMA 15mm FISHEYE
涸沢
MINOLTA 17-35mm 17mm
涸沢
SONY 70-300mm G 70mm
涸沢
SONY 70-300mm G 300mm
涸沢
SONY 70-300mm G 300mm
涸沢
左写真 ピクセル等倍
涸沢
MINOLTA 17-35mm 35mm
涸沢
TAMRON 28-75mm 75mm
涸沢
MINOLTA 17-35mm 17mm
涸沢
SONY 70-300mm G 300mm
涸沢
左写真 ピクセル等倍
涸沢
MINOLTA 17-35mm 17mm
7枚をPSでパノラマ合成
360度(Flash)

涸沢 下山
     
10月9日 午後
今年の涸沢の紅葉はもう終わりなので、3泊ほど予定していた、涸沢キャンプを1泊で切り上げ、帰りはまだ早いと思われるが上高地の撮影に切り替える。
12時に涸沢出発。
連休2日目で登ってくる人は多くはないが、帰る人は多い。食糧を食べた割にはリュックは重い(感じ)。とはいえ、登りに比べて下りは楽だ。もちろん多くの人に抜かれ、抜く人は極めて少ないのに代わりはないが。

横尾に午後3時くらいに到着。疲れはしたがまずまずのペース。
意外なことに横尾のキャンプ場は行きよりも相当多い。
小休止後徳沢へ出発し、午後4時くらいに徳沢着。徳沢でも行きの5倍くらいの多さにビックリ。涸沢からの帰り、テン泊の人は横尾か徳沢で1泊しゆっくり過ごす人が多いようだ。
テントを張り、急いで徳沢ロッジのお風呂へ。
6時から徳沢園で夕食(岩魚定食が無くまたしてもおでん定食)。
疲れて早めに就寝。久々に熟睡。


涸沢
α200
MINOLTA 17-35mm 17mm
換算25mm

 

上高地
     

10月10日
食事をとり9時半頃出発。
明神に10時半頃到着、小休止。ここでヨーグルト(\200.)を飲んだ。とても美味しい(感じ)。赤い実が美味しそうだが、鳥に食べられずに残っているので毒でもあるのだろうか。ナナカマドの実と似ているが、葉っぱが違っているようだ?

明神から梓川の山側のコースへ入り、上高地の撮影に入る。
全体としてはまだ紅葉には早いが、樹によっては紅葉しているのでまずまず。

涸沢
MINOLTA 17-35mm 17mm
涸沢
MINOLTA 17-35mm 24mm
涸沢
MINOLTA 17-35mm 35mm
涸沢
MINOLTA 17-35mm 28mm
涸沢
MINOLTA 17-35mm 20mm
涸沢
MINOLTA 17-35mm 28mm
涸沢
MINOLTA 17-35mm 24mm
涸沢
左写真 ピクセル等倍

まとめ
     
年々体力は衰えていくので今回一発で決めるべく、紅葉情報、天候情報等事前に調べて、涸沢で3泊は頑張ろうと思っていたが、すでに紅葉は終わっていてどうすることもできず、1泊で下山。
自然は人間の思うとおりにはいかないものだ。

初めての涸沢で持参レンズに迷い広角3本、標準ズーム1本、望遠ズーム1本を持っていったが、ほぼ妥当であった。カメラはα900(フルサイズ)とα200(連れ)でレンズを共有したので助かった。フルサイズで広角17mmくらいあれば十分だ。迷ったSonnar T*135mm F1.8 ZA(約1kg)やTAMRON 70-200mm F:2.8(1kgi以上)は持っていかなかったが体力的にそれで良かった。活躍する場面は少なかったと思う。
早朝「モルゲンロート」の撮影後、テントの中でバッグに入れずにカメラを放置したところ結露してしまった。すでに陽光が山にあたっていたので、油断してしまったが、テントに届くにはまだ時間がかかり、かなり冷えたようだ(反省)。

キャンプ用品
テント:mont-bell ステラリッジ テント3型 (2.44kg)
シュラフ:スパイラル バロウバッグ#3 (1.04kg【使用可能限界温度】-10℃ )
マット:0.3kg×2
ガスバーナー:SOTO SOD-300 (74g) ガス1個 食器もアルミの小さく軽量なもの。
は妥当であった。
衣類
レインウェア:mont-bell レインダンサー、ユニクロの199gのダウンジャケットは軽い割に防寒対策としては良かった。
バッグはカメラバッグで小さめだったので入らないものは上に積んだ。
今回、軽さに拘ったが、結局私の荷物は約13kgとなってしまった。キャンプではこれくらいは仕方ないところであろう。
そうそう用品は軽くて良いものをネットで探したが、コストパフォーマンスを考慮するとたいていmont-bell製品となってしまったのは興味深い。テント、シュラフ、レインウェアー、靴等々。

山好きな人、特に若者は一般的な日本の若者に比べてずいぶんマジメな者がいるということに感動を受けた。まだまだ捨てたもんじゃない。震災後立ち上がった若者達と何か共通点があるかもしれない。






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