ベトナム少数民族について

ベトナムの民族構成

現在ベトナムは約５４の民族で構成されています。この中で平地に住むキン族がベトナム人の多数を占めています。よって残りの53の民族が少数民族となります。しかし、その数は集団の消滅、誕生で常に変わるようです。ベトナムの総人口10%を占める少数民族は、自然豊かな山間部・高原地帯にそれぞれの集落を作り、田畑を耕し、家畜をし、縫い物をする素朴な生活をしています。民族により生活習慣、文化が異なるように、衣装にも豊かな個性を見ることができます。それぞれの衣装は魔除け、祖先や精霊たちへの祈り、さらに民族の誇りを表しています。

テキスタイルの種類

9つの民族が代表されます。
【マイチャウのタイ族】、【ホアビン省のムオン族】、【サパのザオ族】、【キーソンのタイ族】、【ブンゴーのチャウマー族】、【フエ省のターオイ族】、【ランソン省のヌン族】、【ホアビン省のザオティエン族】、【サパのモン族】

当店の取扱少数民族商品
サパ『黒モン族』	マイチャウ『タイ族』	サパ『ザオ族』	ホアビン省『ザオティエン族』

生地は害虫除けのため藍染め。緑や赤の色遣いが独特で渦巻きなど緻密で重厚感の模様が刺繍されています。	色鮮やかな織り糸で幾何学模様や鳥、花、蝶々などが織り込まれています。	生地は害虫除けのため藍染め。色遣いの控えめな幾何学模様が刺繍されています。	コインで民族衣装を飾るのが特色。犬、鳥、花などが伝統的な刺繍のモチーフとされています。

サパ『黒モン族』

ハノイから鉄道で約１０時間、中国と国境を接するラオカイ下車、ミニバスで１時間４０分くらいのところにサパはあります。標高が1500m、フランスの統治下にあったときに避暑地として開発された町です。
黒モン族の人々は土日になると手作りの衣服や雑貨などをカゴに背負ってサパの市場にやってきます。口琴をならしながら山をゆっくり登ってくる黒モン族の人々の姿が印象的でした。

（左-衣装）黒モン族の女性衣装
藍染めの上着、膝までの短パン、足首から膝下まで巻き上げられたスネあて。
黒モン族の衣装を着た女性たちは、花モン族、ザオ族と比べると膝がでているということもあって、活動的で凛々しく見えました。男性は長ズボンをはいています。

サパ『ザオ族』

ザオ族もサパの市場にやってきます。
大人の多くの女性は眉毛を剃りトレードマークの赤頭巾をかぶっています。赤頭巾には頭よりかなり大きなもとのと小さく頭に巻き付けている2種類があります。
上の写真の３人は１５歳の少女です。日本だと中学生の年齢ですが、結婚適齢期だそうです。

（左-衣装）ザオ族の女性衣装
赤頭巾をかぶり、鈴などの金属飾りと幾何学模様が刺繍された首かけをしています。上着、ズボンは藍染めで襟元、裾、袖などに細かい刺繍が施されています。

バック・ハー『花モン族』

ラオカイから北東へ50キロのところにバック・ハーがあります。バックハーの市場には花モン族が集まります。
市場は色の洪水でした。色鮮やかな衣装を身につけた花モン族で溢れかえっていました。

（左-衣装）花モン族の女性衣装
頭にはチェック柄の生地を巻き付け、カラフルな刺繍やパッチワークが施された上着やスカート（約1キロで重い）を身につけています。ウエストの前と後ろに掛けられたエプロンにも緻密な刺繍、パッチワークが施されています。

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